仮想通貨投資と行動ファイナンス 自信過剰バイアス

皆さん、インデックス投資してますか、ゆーです。

行動ファイナンスシリーズですが、今回は自信過剰バイアスについて詳しく見ていきたいと思います。
その名の通りなのですが、投資においても実生活においても自信過剰は思わぬ損失を出してしまうので、ご注意ください!

それでは見ていきましょう。

自信過剰バイアスとは

行動ファイナンスで人間の意思決定に影響を及ぼすとされる心理的なバイアス(歪み)の一つで、自らの知識や能力を過大に評価した過剰な自信から生じるバイアスのことです。

誰もが人生において過剰な自信を抱く傾向があり、客観的な尺度で測った場合よりも自分自身を高く評価しがちだと言われていま
す。
例えば、大半の人が、自分が車を運転する能力の高さは全人口の上位3分の1以内に入ると思っている、ということが調査によって明らかになりました。
しかし全人口の50%は平均より下にいるはずです。

また、多くの研究が、最高経営責任者から医師・弁護士・学生にいたるまであらゆる階層の人々が自信過剰の影響を受けている、と報告しています。いずれの階層の人も、自分には将来を正確に予測する能力があると過大評価する傾向がある、というのです。

自信過剰は、世界を前向きに見る傾向と密接に関わっています。
溢れる自信は、人生の落胆から早く立ち直るためには有益です
が、一方で、誤った意思決定の原因となる可能性も常にあります。

仮想通貨投資では、自信過剰バイアスが働くことによって投資判断を誤り、情報分析力の過信、過剰なリスク負担、過度の取引から結果的に損失を被ることがあることが指摘されています。

単純に言うと、「この乱高下する相場も自分ならきっと上手に乗り越えられる」「自分だけは大丈夫」と思ってしまいまうわけです。

そうして自分だけは大丈夫と思いながら含み損を抱え、その含み損がどうしようもならない水準にまで膨らんでしまうというわけです。

これは投資全体だけでなく、ポジションを持った時にも現れます。
たとえばあなたがある仮想通貨を買ったとしましょう。
そうすると急にその通貨についての自信がわいてくるわけです。
それによる冷静な銘柄に対する評価ができなくなり色眼鏡でその銘柄を評価します。

掲示板などでたまたま一回うまくいったナンピン投資で自信過剰に陥ってしまい、その後も続けて、暴落時に退場・・・。
そんな投資家は過去これまで山ほどいましたし、これからも出てくるでしょう。

もちろん、成功するためにはリスクを取る必要がありますし、そのためには自信は必要です。
しかし、その自信の源にはその自信には裏付けとなる「経験」や「知識」が必要となるのです。

根拠のない自信は弊害となります。
もちろんそのような選択をすることでうまくいくケースもあるでしょうが、それが継続的にうまくいく確率はかなり低いです。

また、一般に資産運用においては、自信過剰バイアスが働くことによって、情報分析力の過信や相場観の一方的解釈などで投資判断を誤り、過剰なリスク負担によって、結果的に大きな損失を被ることがあると指摘されています。
米国の実証研究によると、自分は投資がうまいと思う人ほど短期間に売買を繰り返し、手数料の支払いがかさんでパフォーマンスが劣りがちであるという結果も報告されています(男性の方が女性よりも自信を持ちやすく、頻繁に売買する傾向があり)。

自信過剰バイアスの具体例

それでは自信過剰バイアスが掛かった具体的な例を見ていきましょう。
投資をする際、一般的に情報が多いほど投資家はその意思決定に自信を持つ傾向がありますが、それが時に裏目に出ます。

決算情報などで短期売買を繰り返すトレーダー

例えば、ユニクロを展開するファーストリテイリングなどの小売株などは毎月月次決算を発表しているのですが、投資家たちは毎月発表される月次決算を固唾をのんで見守っており、発表される数字次第で投資判断の材料にしたりします。

彼らは他人よりも月次データを正確に理解できると勘違いしていて、表面的な理屈をつけて投資判断を下しているのです。
こうした投資家の行動をセイラー教授は「自信過剰バイアス」と呼んでいます。

そして自信過剰バイアスの罠にハマった投資家たちは、悪いニュースに過剰反応するのに対して、良いニュースには鈍感になることが明らかになっています。

投資家に最もよくある行動は、例えばファーストリテイリングの既存店売上高が前年同月比で減収という悪いニュースが飛び込むと、過剰反応して株を投げ売りしたりします。
こうした投資家の行動を「近視眼性」と呼び、投資家は月次報告書を読まない方が投資パフォーマンスを向上させることができると結論づけています。

投資の世界は、ネットの進歩であらゆる情報が瞬時に株価に織り込まれるので、短期で株を買ったり売ったりする短期投資は、確率的に手数料分損すると言われています。
なかには特定の方法で短期売買することで勝率を上げることができると宣伝する人もいますが、それは特定の時期に特定の方法が有効だったというだけであって、永遠に通用する方法などありません。

大富豪に短期投資家がいないのはそのためです。

コインチェック事件

コインチェック事件でNEMが流出し、多くの方が被害を受けましたし、結局資産は戻ってきたもののドキドキだった方は多いかと思います。
いつ何時同じことが起きてもおかしくないのですが、多くの方が事件のことを忘れ去り今まさに仮想通貨業者の口座にコインを預けていると思います。

これも自分の仮想通貨業者は大丈夫だろうという自信過剰が招いている結果だと思います。
仮想通貨は通常の現金と異なりしっかり自己管理しておかなければ、ハッキング被害や仮想通貨業者自体がMtGoxのように潰れてお金が帰って来ないということが頻繁に起きる可能性をはらんでいます。

ですので、自分だけは大丈夫と思わずにしっかりと安全対策を行うことが重要です。

日本のバブル

日本のバブル期には米ビジネスウィーク誌が「いかに日本株式会社の大相場に乗るか」という特集を組むなど、内外のメディアがこぞって日本株式の購入を後押しする論調だったようです。

そのため、誰もがまだ上がるこれ以上上がるという状態に陥り、全員が上がるという合意形成のもと株価は上がり続けました。
ですが、ご存知の通りバブルは弾け多くの投資家が損失を計上しました。

1990年代後半から2000年初頭のITバブル

ITバブル期にもメディアがハイテク株や通信株への投資を煽り、「ネット企業に投資すれば手軽に金持ちになれる」などの中身は分かっていないけれどもとりあえずはやし立てるということも珍しくありませんでした。
このように多くのメディアが同様のメッセージを何度も発すると、投資家はその真偽を確かめようとせず、あたかもそれが正しいことのように感じ、自信を持ってしまう傾向があります。
理論よりも経験則や直感に基づいて行動するこのような人間の特性を「ヒューリスティック」と言います。

ヒューリスティックについての詳しい説明はこちら↓

仮想通貨投資と行動ファイナンス ヒューリスティック 基礎編

2018.04.16

リーマンショック

最近では、リーマン・ショックのときにも逆の方向に同様のことが起こっており、これは人間の性質として普遍的なものだと考えられます。
リーマンショックのときには誰もが悲観モードで悲観的なニュースしか流れず、誰も彼もが投げ売りをするという事態が発生しました。

相場は一時期沈みましたが、ご存知の通り現在ではリーマンショック以前を上回るパワフルなパフォーマンスが上がっています。
100年に一度の不況と呼ばれまだまだ下がると思った方も多いと思いますが、結果的には2年程で底を打ちました。

2017年仮想通貨暴騰

ビットコインをはじめとした2017年の仮想通貨バブルもこれに該当すると思います。
誰も彼もが仮想通貨を持っているだけで儲かると考え、中身も知らないままに購入した層もたくさんいました。
2017年後半は特に顕著だったと思いますが、マスコミが取り上げる頻度も上がるにつれて、多くの方が流れ込みそして大きな下落が訪れました。

2018年4月現在まだ上昇局面にはなっていませんが、近々上昇を迎えるのではないかと個人的には予想をしています。
今は良いニュースが出ても以前のようにそのニュースが取り上げられる雰囲気はありませんが、サービス開発は着実に進んでおり産業自体は後退していないので、まだまだ期待しています。

どう投資に活かすか

人間は上述のような外から自然に入ってくる情報に惑わされるだけでなく、圧倒的な情報の中から自分が入手しやすい情報や身近な情報だけを重視する傾向もあり、これも問題を引き起こします。

例えば、投資家にはその人が属する国や企業の株式についての情報が集まりやすく、そうした身近な情報を客観的に分析せずに行動する結果、必要以上に自国株式に投資したり(これをホームカントリー・バイアスと言います)、自社株式を多く保有することになりがちです。
実際、米国の確定拠出年金では米国株式と自社株式の比率が非常に高くなっていますし、日本の確定拠出年金でも同様の傾向がみられます。

このように情報が増えると自信が深まり、最適な意思決定ができる気になりますが、実際には必ずしもそうではなく、むしろ足を引っ張ることが多いのです。
しかも、この自信過剰の問題は個人投資家だけでなく、プロの投資家にも見られます。

その例として、1989年にエール大学のロバート・シラー教授が日本の機関投資家を対象に株式市場に対する自信度を測定した結果を見てみましょう。
まず、バブル絶頂期の1989年には機関投資家の自信度は最高でしたが、翌1990年のリターンは皆さんもご存知のようにバブル崩壊で惨憺たるものでした。

次に、2004年にも同様の調査をしたところ、多くの投資家が市場の先行きに悲観的でしたが、翌2005年のリターンは大幅なプラスとなりました。
このように、たとえプロでも市場を見通すことは難しいのです。
個人投資家でもある程度の投資経験のある方は自信を持つ傾向がありますが、その自信が本当に合理的なものなのか今一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。

幸運を手腕と勘違い

―意思決定をした後にうまくいくと、自分が正しい決定をしたからだと考えます。
しかし、うまくいかないと、単に運が悪かった、あるいは災難だったと考えがちです。

過剰なリスク

多くの投資家が、「自分は有望な投資先を選ぶことができると信じる」という罠にはまります。
その結果、資産を単一の投資先につぎ込んでしまうことがあります。

これは非常に危険です。
研究によれば、成功する投資先を選ぶのは、プロの投資家ですらきわめて難しいことなのです。

頻繁すぎる取引

自分の投資手腕を過信している投資家は、頻繁に売買し過ぎることで、リターンにマイナスの影響を与える可能性があります。
研究によれば、頻繁に売買する投資家は、長期的な視野を持つ投資家に比べて不利であることがわかっています。

まとめ

本日は自信過剰バイアスについて見てきましたがいかがだったでしょうか。

私も株の投資ではよく自分だけは儲かるとか思って信用取引したりしていました。
少々値上がりしたとしても、その後大きな下落を経験したりして結局損をした経験しかないというのが正直なところです。

仮想通貨投資においても2017年6月に開始した頃は、Bitcoinのドミナンスが下がっていたので、それ以外のメジャー通貨(イーサリアム・リップル・ライトコイン)に投資をしました。

しかし、2017年8月のハードフォークに向けてそれらの通貨は値が下がり、ハードフォーク後は皆さんご存知の通りBitcoin一強時代が訪れました。

何度も反省を繰り返しながら投資を行っていますが、最も大切なことは自分も含め誰にも将来の上がる下がるは予測できないことを理解しておくことだと思います。

私は仮想通貨がこれからも盛り上がりを見せる!と技術面や昨今のデジタル化の面から思っていますが、そう思っていること自体も自信過剰バイアスの可能性もあります。

しかし、ここまで疑ってしまうと何もできないので、仮想通貨がこれからの未来を担っているという点だけは自信過剰と分かっていても自分の考えとして持っておきたいと思っています。

その上でどの通貨が上がるかというのは私にとっては見通せるものではないので、市場全体にインデックス投資をすることでその恩恵を受けていきたいと思っています。

最も怖いのは自信過剰バイアスによって売買を繰り返して手数料をたくさん払ってしまうことですので、インデックス投資をしないまでも短期売買を繰り返すことだけはぜひやめていただきたいなと思っています。

長期的に投資をして、しっかりと資産形成を進めていきましょう。
それではまた次回!

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